脳卒中、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血|溝の口脳神経外科クリニック

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脳卒中

脳卒中、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血|溝の口脳神経外科クリニック

脳卒中とは

頭を抑える女性の写真

脳血管障害とも言われ、脳の血管が破れたり詰まったりして、その部位の機能が失われてしまう病態です。
脳卒中は「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の3種類に分類されます。
脳梗塞:血管が詰まり脳細胞が壊死を起こす状態。
脳出血:脳の細かい血管が破れ、脳内で出血した状態。
くも膜下出血:動脈瘤(血管のコブ)が破れ、脳の隙間に出血をきたした状態。

脳卒中死亡の要因

脳卒中の初期症状

  • 身体の片側の手足や顔面にしびれがある
  • 身体に力が入らない
  • 呂律が怪しい・言葉が出にくい
  • 片方の目が見えない・二重に見える
  • めまい・ふらつき
  • 頭痛が徐々に強くなる
  • 激しい頭痛
  • 意識が遠のく

脳梗塞

脳の血管が狭窄して細くなったり(脳血栓症)、血栓が飛んできて詰まらせたり(脳塞栓症)、脱水や血圧低下にて脳の血流が減少したり(血行力学性脳梗塞)、脳細胞が虚血性壊死を起こしたものを脳梗塞と言います。

主な症状

脳動脈に虚血性壊死を起こした場所によって運動・感覚障害、呂律緩慢、顔面麻痺など多様な症状が出現します。

MRIでの検査について

虚血時間が短く、血流が早期再開した場合は脆弱な神経細胞は壊死しますが支持細胞は残存する為、組織としての原型を留め、MRIにても梗塞巣が不明瞭となります。
長時間脳血流が停止した場合は神経細胞も支持細胞も壊死し、組織原型を留めず崩壊し消失しMRIなどにて陳旧性梗塞として現れます。

進行様式

進行様式にて約40%は症状が24時間以内に消失し改善を認める一過性脳虚血発作(TIA)、約20%が数時間~数日で症状が進行する進行卒中、約40%は症状が残存し、症状が軽症なものをminor完成卒中、重症をmajor完成卒中と呼びます。
急性期治療は高血圧・脳浮腫の管理、血行再開治療、再発予防治療、脳保護治療がおこなわれます。
慢性期には再発予防目的として抗血小板療法や抗凝固療法がおこなわれ、生活習慣病の治療や脱水への注意が重要となっています。

脳出血

動脈硬化により脆くなった脳血管に高血圧による強い圧力がかかり、最終的に破れて脳内で出血を起こした状態です。
出血は固まり一塊の血腫となり、周囲の正常組織を直接圧迫し麻痺や感覚障害、失語などが出現し後遺症を伴うことが多く、最悪の場合は命にかかわることとなります。

くも膜下出血(spontaneous subarachnoid hemorrhage)

脳の血管は脳の隙間(くも膜の中)を走行しています。
脳の血管にコブ(動脈瘤)が生じると、時に急に破れ出血し脳の隙間に広がります。
これが、くも膜下出血です。
急激に頭蓋内圧が上昇し突然の激しい頭痛、吐き気、嘔吐が特徴的で意識障害を認めることが多く死亡率の高い疾患です。
発症数日前にminor leak(警告頭痛)が生じることもありますが片頭痛と誤診され易いです。
クモ膜下出血を発症する前に脳ドックで未破裂脳動脈瘤を発見し大きさ、部位、形から破裂危険度と照らし合わせ、開頭クリッピング術や血管内治療にて破裂予防治療を受けることが重要です。

脳卒中の予防・早期発見には脳ドックが有効です