当院では2004年に日本人医師によって開発された新しい検査方法である、MRIを用いた全身のがん検査を受ける事が可能です。
PET-CTに代わるMRIを用いた次世代の全身がん検査です。
DWIBS検査ではMRIの拡散強調像という撮影方法を用います。
悪性腫瘍は細胞密度が高い（細胞と細胞の間が狭い）ことに着目し、細胞間の水の動きが悪い事をもとに悪性腫瘍を検索します。
頚部～胸部・腹部・骨盤を1回のMRI検査で撮影し癌のリスクを調べることができます。
体への負担も軽く、短時間で全身の広い範囲の検査が可能です。
DWIBS検査は全身のがんを調べられますが、特に尿路系がん（腎がん、尿管がん、膀胱がん、前立腺がんなど）の診断に適しています。
一方、胃がん・肺がんの診断には比較的不向きだとされています。
DWIBS検査と一緒に頭部MRIや胸部（肺）CT検査を同時に受けることをお勧めします。
頭部MRI：脳梗塞や脳腫瘍、未破裂脳動脈瘤などの血管疾患を検査します。
胸部（肺）CT：肺癌をはじめとする胸部病変の有無や慢性肺疾患の診断に有用です。

大きな違いは被爆の有無と薬剤注射の有無です。
DWIBS検査では被曝は無く、薬剤の注射も不要です。
PET-CTと違いDWIBS検査では被曝の心配が無いので、年に複数回の検査も可能です。
また、PET-CTでは絶食が必要ですがDWIBS検査では不要です。

DWIBS対象疾患

頚部

咽頭がん、甲状腺がん

胸部

食道がん、乳がん

腹部

肝臓がん、胆のうがん、胆管がん、大腸がん、子宮がん、卵巣がん、尿路系がん（腎臓・尿管・膀胱・前立腺）

その他

悪性リンパ腫、転移性腫瘍など

＊DWIBS検査は保険適応外となり自費診療となります。