帯状疱疹とは、水疱瘡と同じウイルスで発症する皮膚の病気です。
痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まり帯状に発症します。
多くが上半身に発生し、顔や目の周りなどにも発症します。

帯状疱疹の原因となる、水疱瘡と同じウイルスが、90％の人の体内に潜伏しています。

このウイルスに感染したときに、水疱瘡が発症し、一度は鎮静化し水疱瘡は治るのですが、感染したウイルスは神経節の中に潜伏していて、免疫が低下した際に帯状疱疹が発症します。

約50歳ごろから発症しやすくなり、80歳までに3人に1人が発症すると統計があります。
ピリピリとした痛みを伴い、耳や目の周りなどでは眠れないほどの痛みとなる場合もあります。
また、顔面神経麻痺などの合併を認めたり、発疹自体が治った後にも焼けるようなズキンズキンとした痛みが残る場合があります。
帯状疱疹になった人の約2割に後遺症が出現すると言われています。
免疫低下とともに発症リスクが上昇しますので日常的な健康管理が最も重要になります。
食事のバランスをとり、睡眠を十分にとって、適度な運動を行うなどが必要ですが、それでも発症リスクはゼロにはならないのでワクチン接種が効果的となります。

帯状疱疹ワクチンの種類

これまでは、乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」が用いられてきましたが、新たに不活性ワクチン「シングリックス」が選べるようになりました。
生ワクチンは、1回接種にて5年間で50％の予防効果があります。
不活化ワクチンでは2回接種で9年以上90％程度の予防効果が見込まれています。