未破裂脳動脈瘤|溝の口脳神経外科クリニック|川崎市高津区

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未破裂脳動脈瘤

未破裂脳動脈瘤|溝の口脳神経外科クリニック|川崎市高津区

未破裂脳動脈瘤とは

MRI

MRIで認められる血管の瘤(こぶ)を脳動脈瘤と呼び、まだ破裂していないものを未破裂脳動脈瘤と呼びます。成人の約2~4%に認められ、破裂すると20%が病院到達前に死亡、30%が入院後死亡、25%が社会復帰不可能、25%が社会復帰可能となる重篤な経過をたどる疾患です。
有病率は女性が男性の2~3倍多く、高齢者で高い傾向があります。
脳ドックなどでの発見率は6.5%で家族歴があれば18%と高率となります。
好発部位はIC-PC(30%)>AC(15%)≧MC(15%)>P(6%)です。
*・IC-PC(内頸動脈-後交通動脈)・AC(前交通動脈)・MC(中大脳動脈)・P(後大脳動脈)
ACは破裂脳動脈瘤では30%と最も多く、未破裂脳動脈瘤として発見される前に破裂してクモ膜下出血になっていると考えます。
症状は脳神経症状(動眼神経麻痺など)、脳実質の圧迫、瘤内血栓からの塞栓、急激な瘤の拡大や硬膜圧迫による頭痛などですが、頻度は稀で無症状な場合が大半を占めます。

破裂率

日本未破裂脳動脈瘤悉皆調査(UCAS Japan)

全体での年間平均出血率は0.95%でした。
出血のリスクは瘤の大きさ、形状(不整形)、場所(前交通動脈、後交通動脈)に影響されます。

大きさと破裂の危険性の関係形状と破裂の危険性部位と破裂の危険性の関係

特に動脈瘤が大きくなるにつれて破裂率は高くなることが判明しています。
最大径3~4mmの小型動脈瘤を基準にすると7~9mmで3.4倍、10~24mmで9倍、25mm以上で76倍と破裂率は極めて高くなっています。
最大径7mm未満の動脈瘤では特定の場所(前交通、後交通動脈瘤)や不整形を除くと破裂率は低く、予防的治療の適応は慎重に検討する必要があります。