溝の口の頭痛外来|溝の口脳神経外科クリニック|川崎市高津区

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頭痛

溝の口の頭痛外来|溝の口脳神経外科クリニック|川崎市高津区

頭痛外来とは

頭を抑える女性の写真

頭痛は頭痛自体が疾患である一次性頭痛(慢性頭痛)(4種類)と他の病気の症状として生じる二次性頭痛(14種類)に分類され全体で268種類あります。

慢性的に起こる一次性頭痛

  • 片頭痛
  • 緊張型頭痛
  • 群発頭痛
  • 三叉神経痛
  • 自律神経性頭痛(TACs)など

病気の症状として起こる二次性頭痛

  • 風邪や二日酔い
  • 高血圧
  • 副鼻腔炎
  • クモ膜下出血
  • 脳出血や脳梗塞
  • 脳腫瘍など

慢性的な頭痛にて生活の質が落ちてしまい、長年悩まれている方も多くいらっしゃるかと思います。適切な原因の診断と治療によって、生活の質の改善を図ることも可能ですので、お気軽に当院にご相談ください。

頭痛の語源

禁断の果実を食べ楽園を追われるアダムイブは苦悶の表情を浮かべており、これが最初の頭痛と言われています。

Pain(痛み)の語源はPoineでギリシャ語の刑罰(禁断の果実を食べた罰!!!)です。

よくある頭痛「一次頭痛」

片頭痛(有病率8%)

片頭痛の特徴

症状例
  • 月に数回程度、前兆としてギザギザでシャンデリアのように周囲が輝く閃輝暗点視野半盲変視症(不思議の国のアリス症候群)などが数秒から数分続いた後に片側(60%)のズキン・ズキンと脈打つ激しい痛みが4~72時間出現する。
  • に敏感になり、吐き気などの随伴症状をともなうことが多い。
  • 女性ホルモンの一つであるエストロゲンが関係していると考えられ生理の前後ピルの休薬期間に起こりやすい。

病態

血小板からセロトニン(血管を軽度収縮し保ってくれている)が過剰放出され脳血管が過度に収縮し血流不足から一過性の前兆(脳梗塞)が出現します。
その後、セロトニンが枯渇し血管の過度な拡張が生じます。
血管の過拡張や他の刺激で三叉神経からCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)が放出され神経原生炎症が出現し頭痛が生じます。

治療について

予防薬の開始基準は3回/月以上の中等度以上の片頭痛、10回/月以上の片頭痛患者です。
嘔吐を伴う強い片頭痛では漢方薬が予防に効果的です。
また、新しい片頭痛抑制薬も開発され発作回数が約1/3に減少します。
治療薬としてはトリプタン製剤が特効薬です。
内服のタイミングが重要で前兆が終了し頭痛出現早期(5分以内)内服で88%の有効性を認めます。(遅れて内服時は23%)
最近では内服のタイミングに関係なく効果を示す薬剤も出てきました。

妊娠と片頭痛治療薬

催奇形性の問題等があり危険を回避して治療効果が上回る時のみに安全な薬を使用する必要がありますのでご相談ください。

授乳と片頭痛治療薬

乳児への薬剤移行の問題等がありますのでご相談してください。

小児片頭痛の治療

特効薬のトリプタン製剤は小児には原則用いられないが、服薬せざる得ない場合は体重に合わせた用量がありますのでご相談してください。

片頭痛予防新薬について詳しく

緊張型頭痛(有病率22%)

慢性頭痛の中で最多で肩や首、頭の後方筋肉が問題と考えられています。
ストレス ⇒ 後頸部筋緊張 ⇒ 局所循環不全 ⇒ 痛み物質発生 ⇒ 後頸部筋緊張
と悪循環!!!が生じる、別名…精神的・身体的ストレス頭痛と呼ばれています。

緊張型頭痛の特徴

  • 両側からギューッとしめつけられるような頭全体の重い痛み。
    また、片頭痛のような悪心嘔吐や光音過敏などの随伴症状は認めません。
  • マッサージやストレッチなど日常生活動作で症状が緩和する。

治療について

治療の基本は非薬物療法で天柱治療が人気です。

*天柱とは緊張型頭痛や片頭痛、肩こりの発進基地である三叉・頚神経複合体に相当!!!
天柱マッサージ ≒ マッサージ、天柱ストレッチ ≒ 頭痛体操、天柱ブロック ≒ 神経ブロック

天柱

慢性緊張型頭痛では薬物療法が必要となります。
筋肉のこりをほぐす筋弛緩薬、不安やうつ状態を軽減する抗不安薬、抗うつ薬など
痛み止めは薬物乱用頭痛防止の為、極力処方せず、必要な時は漢方薬での対応が推奨されます。

三叉神経・自立神経性頭痛(TACs)

三叉神経刺激が副交感神経反射活性をもたらして生じる自律神経症状を伴う頭痛です。
分類として・SUNCT・SUNA・発作性片側頭痛・群発頭痛・持続性片側頭痛があります。

群発頭痛(有病率0.01%)

1番痛い頭痛が1年の中で1か月ぐらいの間(群発期間)に集中して連日のように起こる疾患で、飲酒で発作が誘発されます。
約6割の患者が就寝後1~2時間で頭痛が発症することが多く、片目の奥がえぐられるような激しい痛み、同側の眼の充血・鼻閉・鼻汁を伴う症状が15分~3時間程度続きます。
群発期間は禁酒を行い、治療はトリプタン製剤の皮下注射と酸素療法が必要です。

その他の一次性頭痛

  • 一次性穿刺様頭痛(アイスピック頭痛)
  • 一次性咳嗽性頭痛
  • 一次性労作性頭痛(高血圧や無酸素などによる頭痛も労作性頭痛に含む)
  • 性行為に伴う一次性頭痛
  • 睡眠時頭痛(自律神経症状を欠いた軽症群発頭痛様)
  • 一次性雷鳴頭痛
  • チャイニーズ・レストラン・シンドローム
  • 新規発症持続性連日性頭痛(NDPH)

命にかかわる可能性がある「二次頭痛」

薬物乱用頭痛(1%)

二次性頭痛に含まれ、鎮痛剤の過剰服薬で痛みの閾値が下がってしまうことが原因です。
不必要な鎮痛剤の内服は避けるべきであり、用法用量を守ることが重要です。

その他二次性頭痛

  • クモ膜下出血
  • 解離性脳動脈瘤
  • 下垂体卒中
  • 慢性硬膜下血腫
  • 脳脊髄液減少症
  • 舌咽神経痛
  • Ramsey Hunt
  • 後頭神経痛
  • CADASIL(皮質下and白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症)
    (cerebral Autosomal Dominant Arteriopathy with Subcortical Linfarcts and Leukoencephalopathy)
  • MELAS(ミトコンドリア脳筋症、乳酸アシドーシス、脳卒中様エピソード)
    (Mitochondorial Encephalopathy Lactic Acidosisi and Stroke like episodes)
  • RVCLSM(可逆性脳血管攣縮症候群)
    (Retinal Vasculopathy with Cerebral Leukoencephalopathy and Systemic Manifestations)

など